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volumeプロパティは要素の内容を読み上げるときにどのくらいの音量(ボリューム)で出力するのかを指定します。

初期値
medium
適用対象
すべての要素
継承
する
メディア
aural

volumeプロパティの値

値は音量を表す整数、パーセンテージ値、または固有のキーワードを指定します。

整数
"0"以上 "100" 以下の整数。0は最小可聴音量レベル、100は最大適音量レベルを表します。
<パーセンテージ>
継承された値にパーセンテージをかけたあと、"0" から "100" までの範囲に切り取られます。
silent
音は全く聞こえない。無音でも読み上げている分の時間は要します。最小可聴音量レベルである0とは等価ではありません。
x-soft
0と等価。
soft
25と等価。
medium
50と等価。
loud
75と等価。
x-loud
100と等価。

pitch-rangeプロパティで抑揚の大きな声が指定されていると、volumeプロパティの指定よりも十分大きな音量になる場合があります。どの状況においても適している音量というのは存在せず、使用する機材(スピーカ、ヘッドホン)や環境(車内、ホームシアター、図書館)及び個人の好みに依存します。そこで、volumeプロパティの0から100までの値の範囲は人間が快適に感じる程度に調整でき、機材や環境、好みに応じて、0から100までの音量を制御に比例して増減させることができます。次にいくつかの例を挙げましょう。

  • 車内使用のブラウザでは、バックの騒音を考慮して設計します。0でもかなり高いレベルに対応付けて、100は非常に高いレベルに対応付けます。つまり、音声は道路の騒音があっても容易に聞き取ることができますが、0から100までの最小値と最大値の比率は圧縮されます。ただし、防音性がすぐれた車内であれば、最小値と最大値の比率を広く設定できるでしょう。
  • 音声ブラウザが夜遅くアパートで使用されたり又は共同研究室で使用されている場合を想定すると、0は非常に低いレベルに設定し、100でもかなり低いレベルに設定します。車内の例と同様に最小値と最大値の変化は緩やかであり、最小値と最大値の比率も圧縮されますが、車内の例での実音量は高いのに対し、この場合の実音量は低いことになります。
  • 静かで周囲に住宅のない家では、Hi-Fi(高忠実度再生)システムのホームシアターが設定できるでしょう。0はかなり低いレベルに設定し、100は非常に高いレベルに設定します。即ち、最小値と最大値の音量の変化は激しく、最小値と最大値の比率が広いことを意味します。

このようにユーザー側で0から100までの値を機材や環境、好みに応じて適切に対応付けることができるので、最大値の100に設定すると爆音で読み上げて、迷惑をかけるかもしれないといった心配をする必要もありません。

サンプル

h1 { volume : 90 ; }
h2 { volume : 80 ; }
h3 { volume : 70 ; }
h4 { volume : 60 ; }
h5 { volume : 50 ; }
h6 { volume : 40 ; }