ユーザエージェント
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ユーザエージェント(User Agnet - 略称:UA)とは、使用者(User)の代理(Agent)で処理を行い、その結果を使用者に返すために使用されるソフトウェアのことで、Web上ではWebコンテンツにアクセスするためのHTTPユーザエージェントのことを指します。
HTTP を解釈するソフトウェアと言えば、代表的なものにウェブブラウザがあります。ウェブブラウザと言っても、Microsoft Internet Explorer や Mozilla Firefox のようにテキストやグラフィックを表示する視覚ブラウザから、音声出力や点字出力の非視覚ブラウザなど様々なソフトウェアがあります。また、GoogleやYahoo!の検索エンジンロボット(クローラー)もウェブブラウザと同じ HTTPユーザエージェントの一種です。
HTTPユーザエージェントは、Webコンテンツにアクセスする際、Webサーバに対して「この Webページをください」とリクエスト(要求)を行います。このリクエスト中にユーザエージェントは、各ユーザエージェントを識別できるようにユーザエージェント文字列を自己申告するようになっています。
ユーザエージェント文字列は、ウェブブラウザであればアプリケーション名・バージョン・ホストオペレーティングシステムと言語などの情報を含んでいます。検索エンジンのロボットの場合は、ウェブサイトの管理者と検索エンジンのオペレーターとがコンタクト(連絡)を取ることができるように、しばしば URIや電子メールアドレスが含まれています。
これらの情報がよく、携帯電話端末の場合は自動的に別の最適化したページへ転送させたり、問題の抱えるユーザエージェントにだけ特別な指定を行うための判断材料となっていたり、訪問者がどのブラウザを使用しているのかのアクセス解析(アクセス分析)などに利用されています。
ただし、ユーザエージェント文字列はあくまで自己申告であり、簡単に偽装可能できることに注意しなければなりません。
ユーザエージェント文字列の例
OSやバージョンによってもユーザエージェント文字列は異なりますが、Internet Explorerの場合は、MSIEという文字列が固定で含まれています。
- IE6
- Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1)
- IE7
- Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1)
- IE8
- Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0)
- IE9
- Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.0; Trident/5.0)
- IE10
- Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 10.0; Windows NT 6.2; Trident/6.0)
- Firefox
- Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.1) Gecko/2008070208 Firefox/3.0.1
- Opera
- Opera/9.00 (Windows NT 5.1; U; ja)
- Safari
- Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_8) AppleWebKit/536.25 (KHTML, like Gecko) Version/6.0 Safari/536.25
- Android
- Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 4.0.1; ja-jp; Galaxy Nexus Build/ITL41D) AppleWebKit/534.30 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/534.30
- iPhone(iOS6)
- Mozilla/5.0 (iPhone; CPU iPhone OS 6_0 like Mac OS X) AppleWebKit/536.26 (KHTML, like Gecko) Version/6.0 Mobile/10A403 Safari/8536.25
- Googlebot/2.1 (+http://www.google.com/bot.html)
- Yahoo!
- Mozilla/5.0 (compatible; Yahoo! Slurp; http://help.yahoo.com/help/us/ysearch/slurp)