wbr要素
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wbr
要素(word break)は、HTML4.01, XHTML1.0, XHTML1.1の仕様には定義されていないブラウザが独自に実装している機能であり、古いUAと比較的新しいまたは最新のUAとでは使用目的や方法が異なります。
wbr
要素は当初Netscape Navigator 2.0(Netscape の前身)の時に採用された機能で、このときは文字列の行末での折り返しを禁止する nobr要素内で、改行の候補位置を定義するために使われてきました(この使い方をした場合、Firefox のみ nobr
要素の中で wbr
要素が指定されていても、その折り返し箇所の指定は無効化される)。しかし、現在ではwbr
要素は単独で別の機能をさせる目的で使われています。
単独で使う wbr
要素の機能とは、nobr
要素内でなくとも、欧米語は半角スペースで単語を区切るため、半角スペースの部分で折り返しが行われますが、wbr
要素を指定することで、半角スペース部分での折り返しに加えて、改行箇所を明確に指定することができます。
たとえば、異様に長い URIや英単語を記述する場合、URI や英単語のように途中に半角スペースが含まれない半角文字で構成されている文字は、表示域に合わせた自動的な文字列の折り返しは行われず、延々と横長に表示されるため表示域からはみ出して横スクロールを表示することがあります。そこで、横スクロールが表示されるのを回避したい場合に文字列の区切りの良い箇所に wbr
要素を指定することで、表示域の縮小に合わせた改行が可能になります。
独自機能のため仕様は不明ですが、body
要素内に指定し、内容をもたない空要素であることから要素型を区分するならばインライン要素扱いになるようです。
なお、HTML5においては、wbr
要素がテキストの折り返しを許す箇所を示す要素として正式に公認されました。
- バージョン
- Netscape Navigator の独自機能
- 要素型
- 独自機能のため不明(インライン要素か?)
- 開始タグ
- 必須
- 終了タグ
- なし
- 非推奨
- -
- 内容モデル
- -
wbr要素の属性
wbr
要素は仕様には定義されていないため、共通属性が使えるかどうかは UA に依ります。