font要素
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font
要素(local font modifier)は color
属性, face
属性, size
属性と組み合わせてフォントの色・種類・サイズを指定します。ただし、font
要素及びその全ての属性が非推奨で、見栄えに関する指定は CSS で代替することが推奨されています。
font
要素は一見、便利な機能ですが非推奨とされているのには次のような理由があります。たとえば、フォントの書体が指定されていても等幅文字(固定幅文字)しか扱えない・表示できない環境では無効です。フォントの色が指定されていても白黒でしか表示できない環境では無効です。フォントのサイズが視覚的に大きくても小さくても音声出力・点字出力などの非視覚環境では無効です。このように環境によっては font
要素で指定された属性を再現する方法はありません。つまり、色やサイズなどを表現できない環境での代替方法がないということを意味しており、環境に強く依存することから非推奨となっています。
加えて、font
要素が推奨されない理由にユーザスタイルシート(UA 内臓の機能でユーザが自分にとって適した状態で閲覧できるようにウェブページに被せるフィルターのようなもの)との相性を悪くする影響を与えてしまうことがあります。font
要素で色が指定されていると、色覚異常の障害をもつユーザはユーザスタイルシートで自分が良く見える色に変更するために、それら無数の色指定に対して代替色を指定していかなければならなくなります。
- バージョン
- HTML4.01(T,F)
- XHTML1.0(T,F)
- 要素型
- インライン要素
- 開始タグ
- 必須
- 終了タグ
- 必須
- 非推奨
- 非推奨
- HTML4.01 Strict 廃止
- XHTML1.0 Strict 廃止
- XHTML1.1 廃止
- 内容モデル
- インライン要素
- テキスト
color属性
- バージョン
- HTML4.01(T,F)
- XHTML1.0(T,F)
- 指定要素
- basefont
- font
- 必須
- -
- 非推奨
- 非推奨
- HTML4.01 Strict 廃止
- XHTML1.0 Strict 廃止
- XHTML1.1 廃止
- 属性値
文字の色を16進数RGB値、またはカラーネームで指定します。CSS の color
プロパティで代替することが推奨されています。
face属性
- バージョン
- HTML4.01(T,F)
- XHTML1.0(T,F)
- 指定要素
- basefont
- font
- 必須
- -
- 非推奨
- 非推奨
- HTML4.01 Strict 廃止
- XHTML1.0 Strict 廃止
- XHTML1.1 廃止
- 属性値
- フォント名
表示するフォントの種類(書体)を指定します。フォント名は半角アルファベットの大文字・小文字が区別されません(case-insensitive)。複数指定する場合はカンマ(,
)で区切って指定します(例:face="Verdana, arial"
)。複数指定した場合は、ユーザの環境(コンピュータ)にインストールされているフォントが指定順に優先して反映されます。フォントの種類の指定は、CSS のfont-family
プロパティで代替することが推奨されています。
size属性
- バージョン
- HTML4.01(T,F)
- XHTML1.0(T,F)
- 指定要素
- basefont
- font
- 必須
- -
- 非推奨
- 非推奨
- HTML4.01 Strict 廃止
- XHTML1.0 Strict 廃止
- XHTML1.1 廃止
- 属性値
- 下記説明を参照
フォントサイズを絶対値、または相対値で指定します。デフォルトでは UA のフォントサイズの初期値は "3
" に設定されています。絶対値は "1-7
" までの自然数の固定値による指定です。相対値は基本表示サイズを基準に何段階大きく、または小さく表示するかを相対的に指定する方法で、"+1
", "-1
" のように指定します。たとえば UA の初期値である "3
" を基準とした場合、"+4
" を指定すると文字サイズは一番大きな "7
" に、"-2
" を指定すると一番小さな "1
" になります。また、basefont
要素が指定されている場合は、そこで指定されているサイズが基準となります(basefont
要素は Internet Explorer のみ対応)。CSS の font-size
プロパティで代替することが推奨されています。